カストロールの匂いが好きだった。

俺は春から夏にかけての季節が好きだ。二輪乗りは皆がそう言う。(と俺は思っている。)冬の寒い時期、いくら厚着をしても二輪は寒い、トラックの排気ガスで温まることをしなくて良い春はとてもすばらしいのだ。
いまや、4ストロークサイクル全盛だが、俺が高校生の頃は2ストロークが主流だった。今はキャブレターもない時代と聞くが、ではどうやってバイクが動くのか、俺は理解出来ない。
2ストロークサイクルのバイクはオイルの消費が激しく、頻繁に補充しなくてはならなかった。そして、そのオイルたちは独特のパヒュームを出すのだ。
俺たちは、カストロールの匂い(臭いではない。)、ワコーズの匂い、それらを香ると俺はとてつもない恍惚感を感じていた。
盗んだバイクで走り出し、行く先もわからぬままの17歳の地図に卒業な感じなのだ。
いまでも、町を歩くとき、車のウィンドーの隙間から、特にカストロールの甘い香りがする時、当時の(まさに青春時代の)思い出がよみがえる。
その思い出のひとつにあの事故がある。

カストロールのかほりに +1 !

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全治半年から1年
あれは・・17歳の夏かな。その日は友人たちととある駅の開発地帯がレース場の様になっていて、バイク小僧達で賑わっていると噂をかぎつけ、早速出かけて行ったのだ。当時俺たちはファッションより、お金より、女より(この後コレがナンバーワンになるのだが)スピードとスリルが大事だった。その日チョイスしたのが、その前日にピストンをくみ上げたばかりのYAMAHAの250cc(当時としても旧車だった)にまたがり目的地
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バイク、単車などさまざまな代名詞を持つ自動二輪車は二つの車輪で走行する。従って、安定性がなく、四輪とは別の運転技術を要する。また運転者は外部にむき出しの状態で走行するために怪我のリスクは高い。リスクには保険がつき物で、バイクにも専用の保険がある。強制保険である自賠責保険は公道を走る原付・バイクは加入が義務付けられており、一方、任意のバイク保険は文字どおり加入が任意のバイク保険で、自賠責保険だけでは
ウェ~る(さて・・外国語字幕で映画をみると必ず言ってる。 ところで・・さて・・っ
俺の事故では完全に自賠責保険の範囲ではない。おそらく、県民共済などの医療保険で治療費を払ってくれたんだろうな・・結構な負担であったと思う。事故があってから入っていれば良かったなんて思ったってもう遅い。20数年前から比べて自動車、自動二輪の保険はずいぶん価格が低下した。250ccでは4万円前後入れてしまう。昔は10万位はしたのにな。当時の俺は、甘えんぼの反抗期、保険のことなんで何も考えていなかった。